ソノマの暮らしブログ

人生の局面

このところ雨が降ったかと思うと夏のような日がやってきて、また雨が降るという、10日間に夏、春、冬がやってくるという不思議な天気が続いています。今日も雨です。明日からは20-25,6度まで気温が上がるという予報で、ようやく春、初夏の気候パターンになるのかもと期待してます。

思うところがあって、「人生の局面」と題するミーティングに参加してみました。

こういうミーティングは初めてなので、恐る恐るドアを開けたら参加者の男性の一人が「入ってください。煮たり食ったりしませんから」と声をかけてくれたので、ほっとして中に入りました。

60年代、70年代初めの男女(半々くらい)が10人ほどサークルになった椅子に静かに座ってました。日本人(アジア人)は私だけ。アドバイスをする女性が一人加わっています。

ルールは相手を非難したり否定的なことを指摘しないことでした。

参加の理由は万国共通

退職をして自分を失ってしまい、うつ病に悩んでいる人。

精神障害を抱えた子供を必死で育てて来て、その子が独り立ちした後、何をしたらいいのか、自分は何者なのかと考え出して、呆然としている人。

自分と対面するのが怖くてとにかくプランを持って忙しく暮らさなければ気が済まない人(時間を経て、彼女はすごく孤独だと告白しました)

妻が痴呆症の人

両親を亡くした人。めんどうを見て送り届けた後、落ち込んでしまった人。

この年代になると対面しなければならない状況は、国境を越えてますね。

体力の衰えを認識して、今、抱えている問題や悩みを話し合って、これからの人生を充実させたいと誠実に自分を見つめている人たちでした。

 

朝起きるや否や、あれもこれもと用事をこなして、お嬢さんを育て上げて、彼女が独り立ちしたときに、自分は何者なのか、そして60歳になっていたことにショックを受けてうつ状態になってしまった女性は、今、自分探しのために、毎朝、60分瞑想をしているそうです。

何もしない自分に慣れてきて、それを心地よいと思えるようになったと静かに話します。

朝食を作るのもやめたら、ご主人が自然と朝食を作るようになったといいます。

娘さんが遊びに来て「ママはストライキしてるの?」と聞いたそうで、「イエス、肯定的なストライクをしてるの」と答えたら、娘さんは納得したそうです。

「ストライキをしたら、どんな気持ちですか?」とアドバイスの女性。

「とっても平穏な気持ちです。娘もそんな私がいいと言ってくれて、二人で抱き合って泣きました」と答えてました。

「今まで自分を見つめることなく人のためばかり生きてきたけれど、これからは自分が何をしたいのか、毎日瞑想して感じてきています。どんな未来が待っているか楽しみな気持ちが湧いてきました」と微笑んでました。

毎日びっちり計画を立てて暮らしているという女性は、「友人知人が何をしてるの?と聞いたときに忙しい自分を見せたいためにやっているだけで虚しい」と話します。。

そして「告白します。私はとっても孤独です。離婚して一人暮らしです。息子の嫁が私のことを嫌って、家族の一員として扱ってくれません」と言い切ってほっとした表情でした。

息子さん夫婦を夕食に誘ったり誕生日のお祝いをしてあげたりしてますか?と、参加した方達が優しく尋ねます。

「そういうのは全てやってみたけれど、だめでした」と孤独感を滲ませて答えました。

「いろんなことをしてあげた見返りを求めるともっと寂しくなりますよ」とアドバイスの女性が一言。

「ペットは?」と他の男性。

「犬がいます。私に愛情を示してくれます」

「あなたの犬があなたを愛すると同じように、他の人を愛せたらすばらしいですね」と同じ男性が柔らかな声で言いました。無償の愛ですよね。

退職して自分を失ってしまった男性はボランティアをしたりしてるけれど、今一つ何かが欠けている。欠けたものを埋めるのは何か模索していて、このミーティングに参加したとのこと。

「過去の自分はこんなんだったという思いをはみんな捨てることです。」とまたアドバイスの女性が一言。

この男性は、このミーティングで、欠けたものを見つける前に、自分と向き合うことが必要と気がついたそうです。

学んだことは:

瞑想はいいことかもしれないと思いました。30分は無理かもしれないけれど、10分程度から始めてみたいと思ってます。

アドバイスの女性がジェットコースターの例にとって、「乗りたい!エキサイティング!と思う人と、怖い、何かあったら困ると乗らない人の二つのタイプがあります。その気持ちが体に反映します。エキサイティングなほうが体も幸せな気持ちになると思いますよ。車を運転しているときも、しかめっ面でいるよりも空の色とかをきれいだなと体で感じるようにしたらいいです」と話してくれました。

散歩中、亡くなった両親のこと、これからのことを考えながら下を向いて歩いていたけれど、風の心地よさ、美しい緑の木々、青い空をきれいだなあと感じながら歩くようにしたらいいということも学びました。

みんな率直に誠実にお話ししていて、答えを見つけようとしている純粋な心に惹かれて、何か清々しい気持ちで帰途につきました。

ルーマニア
野蛮な国、アメリカ