グラスのサイズと売上げ

ケンブリッジ大学のリサーチの結果、同じ量(175ml)のワインを出すときに、小さめのグラスで出すか、大きめのグラスで出すかによって、売り上げに差があることが明らかになったとのこと。

大きなグラスで出した方がお客さんが、「もう一杯お願いします」と再オーダーをするケースが多いというのです。

このリサーチはケンブリッジにあるパブレストランで行われたもので、大きめのグラスで出したら売上げが9%アップ。

その理由として大き目のグラスなら、見た目から量が少ないと思って、早くに飲むのではないかと推測しています。

学問的にはユニット・バイアスという現象だそうで、飲み手は大き目のグラスに注がれたワインをシングルオーダーと判断するのだそうです。

ただしグラスの大小に関わらずサッと飲んでしまうお客さんもいて、その場合はグラスのサイズは影響ないかもという指摘。要するに飲兵衛の場合はグラスのサイズは関係ないってことなんだろうね(笑)

ブリストル大学で行われたビールに関する調査では、まっ直ぐの縦長のグラスの方が円型のグラスより時間をかけて飲むということです。

この調査の結論はケンブリッジでのリサーチ結果の裏打ちになるとしています。

ケンブリッジの店では、このリサーチにヒントを得て、更なるリサーチ(?)を実施。

お客さんには何も言わずに、標準のグラス(300ml)と小さいグラス(250ml)、標準のグラスと大きいグラス(370ml)でのサービスを2週間ごとに16週間続けてみたら、大型グラスと中型グラスでサービスした場合、大型グラスで出すと9%売り上げが上昇。小グラスはほとんど売り上げに影響がなかったということです。

その後、大きいグラスでサービスを始めたのはいうまでもありません。

イギリスではアルコール飲酒量が社会問題(多分)となっているのでしょう。このリサーチの結果に警察が関心を示しているそうです。サービスする量については厳しい規則があるけれど、サービスするグラスのサイズについては規制がありません。

グラスのサイズを規制をするのは、反対がかなりあるだろうということです。

バイザグラスでワインを出している場合、小さなグラスが結構使われていますね。これを同じ量でも大ぶりのグラスで出したら、「もう一杯お願いします!」のオーダーが入るかも。