
No. 36 Date:2008-09-24
試飲会 Family Winemakers of California 
第18回、ファミリー・ワインメーカー・オブ・カリフォルニアのテイスティングがサンフランシスコで開催された。この試飲会は2日間に渡って開催される。 
最初にこの試飲会が開催されてから、もう18年もたったのだと、驚かされる。このグループはアンチ・ワイン・インスティチュートとして、その当時組織されたもの。ワイン・インスティチュートは大手のワイナリーがコントロールする組織として機能していたことに反発して、小規模のワイナリーで結成した。その当時は、ハーランとかアラホとかシェーファーとか、超プレミアムワイナリーがこのテイスティングに参加していたものだ。それもセールス担当のスタッフではなくて、オーナーや醸造責任者が参加していた。今ではそうそうたる存在のこれらのプレミアムワイナリーも、そのころはワイナリーとしての気持ちは若々しい青年だったのだろう。 
今年は文字通り若々しい青年の気持ちの小さなワイナリーの初参加が多かった。ほとんど名前も聞いたことがないワイナリーだ。それも生産量が数千ケースとかの小さなワイナリーが多かった。いいワインもあれば標準のワインもある。ひとつ確信していえることは、飲めないようなひどいワインというのは決してないということだ。質や個性に違いがあっても、それぞれがきちんと造っている。でもふと思うのは、この新参加のワイナリーのいくつが, 5年後、あるいは10年後に生き残ってワインを造り続けているのだろうかということだ。ワインビジネスの厳しさを学んで成長して生き延びてほしいものだ。 
初日の午後は一般消費者も試飲できる。その人たちがたくさん集まっているブースがあった。ボトルショックで話題になったシャトー・モンテレーナのボブの奥様、そしてワインコンサルタントとして知られるハイディが造るワイン、ラ・シレナ・ワイナリー(La Sirena )のブースだった。映画の効果を狙って販売向上を期待しているのだろう。賢いね。それからもしかしたら、不景気なので、ワインの売れ行きにかげりがあるのかもしれない。彼女は美しい人で、カジュアルでフレンドリーだ。 
ユニークな器具を使ってワインを注いでいるブースがあったので、写真を撮った。ボトルの上に付けられたガラスの容器にワインが入って、そこからグラスへ注がれるのだ。これだと程よい空気も入るし、注ぐ量も一定している。多く注ぎすぎてワインが足りなくなることもないし、少なすぎて、このワイナリーはけち!と思われることもない。この器具は初めて見た。 
印象に残ったワイン 
★Arcadian
2004年 シャルドネfiddlehead 
2005年 ピノ・ノワールSleepy Hollow Vineyard 
★Clos LaChance 
2005年シラー Black-Chinned ($13 グッド・ヴァリュー) 
★Dierberg 
2006年ソーヴィニヨン・ブラン Santa Ynez Valley ($20) 
★El Molino 
2005年ピノ・ノワール Rutherford ($60) 
★Emmolo Wine Company 
2007年ソーヴィニヨン・ブラン 
★Fiddlehead Cellars 
2005年ピノ・ノワール Estate Seven Twenty Eight( $40) 
★L’aventure Winery
2006年 Optimusカベルネとシラーのブレンド($45) 
2006年Estate Cuveeカベルネとシラーのブレンド( $85) 
★Jones Family 
2005年カベルネ・ソーヴィニヨン 
★La Sirena Canelli 
2003年シラー( $54)  
★Palmeri 
2004年シラーStagecoach ($53) 
★Parallel 
2005年カベルネ・ソーヴィニヨン 
★Riverbench 
2006年ピノ・ノワール Estate ($34) 
*価格がわからないのもありました。
ワインの値段の高さに思わず苦笑(少し声を出して笑ったかも)してしまったワイン 
★Lail ?Vineyards
2004年ソーヴィニヨン・ブラン Georgia ($90) 
パーカーやタンザーが91点をつけたから、ソーヴィニヨン・ブランに90ドルも出す人がいるってことなんだろうね。ボルドーのグラーヴに近いそうだから、ボルドーのグラーヴなら90ドルはするのでしょう。
