No.49 The Wine Advocate は誰の味覚に?

The Wine Advocateはだれの味覚に? 

同じワインを味わっていても、人によって味覚が違うから、ワインの評価は必ずしも同じではない。先日、ローレル・グレンの30年のヴァーティカル・テイスティングをしたときに、その当たり前のことを再確認。この日のテイスティングではワインに対する評価が違っていることを参加者が自然に受け止めてその違いを尊敬しあっていた。ワインを理解し愛する人たちの真摯で健全なワイン感覚に感激した。

ワインの天皇とまで言われたロバート・パーカーは、The Wine Advocate の評価(点数付け)を今まで、一人で行ってきたのだけれど、カリフォルニアの若いワインの評価をする人を雇うことにしたという。この人の味覚はパーカーと瓜二つなのだろうか。パーカーが高い点を付けて、カルトワインというネーミングまで生まれた、世界中にワイナリーの名前を知らしめた彼の味覚を新しい人に教え込んだのだろうか。

今後、パーカーはカリフォルニアワインに関しては、完璧に保管されていた古いヴィンテージのみを自分で評価するという。

新しい人がパーカーのように好みが極端ではなく、品種の特色、バランス、地区の個性を重視して評価をすることを期待する声も聞く。

ということはThe Wine Advocate はパーカーの個性を失うのかな?