No.45 アメリカ人(カリフォルニア人?)気質

No. 45 Date:2010-4-23

アメリカ人(カリフォルニア人?)気質


アメリカ、私が住むカリフォルニアのお国柄(州柄?)を考えるとき、まずデモクラシー、個人主義、自由主義、現実主義という言葉が浮かんでくる。そして斬新性。主義などというととても大げさなのだけれど、レストランのワインリストを見て、ふと思う。
10年ほど前までは、例えばナパ・ヴァレーにあるレストランへ行くと、ワインはほとんどナパのワインで埋められていた。レストランによっては、少しだけフ ランスワインもリストに載っていた。そして、みんなそれが当然と思っていたし、冗談っぽくワイナリーの人間も「当たり前でしょう。他の産地のワインは置く はずがないよ」と笑っていっていたものだ。
それが現在はサンフランシスコのトレンディなレストランで、カリフォルニアワイン(ナパのワインも含めて)はリストに載っていないこともある。それがサン フランシスコだけではなくて、地元、ナパ・ヴァレーのレストランでさえ、ナパのワインをワインリストに載せていない、もし載せていてもほんの数ワインだけ ということもある。
その理由は繊細な味わいを売りとする料理に合わない、値段が高すぎるといったように、いろいとあるのだろう。これを例えばボルドーに行ったとしたら、ボル ドーの料理はボルドーのワインに合うように料理されていて、その料理のスタイルを変えて、ボルドー以外の例えばドイツ、イタリアのワインをワインリストに 載せるのかしら?最近、ボルドーに行っていないので、よくわからないけれど。
世界でも認められる高級ワイン産地ナパの地元で、こういうワインリストを堂々と作ってサービスしているというところに、アメリカ人のというか、カリフォルニア人のお国柄というか気質、州柄を感じる。

デモクラシー:人民が自らの平等を保障する行き方
個人主義:個人の権利と自由を重んじる主義
自由主義:社会の自由を認める立場
現実主義:現実を重視する主義、実利的な考え方
斬新性:際立って新しいこと。常に新しいものを求めていく。ひとつのところにとどまらない。
(角川類語新辞典より)