ソノマの暮らしブログ

コロナウイルス外出禁止令緩和

今日でカリフォルニア州に外出禁止令が出て2カ月(5月25日現在)が過ぎました。

まだ感染者が出てるし、死亡者も出ているのですが、最悪期に比べたら、グラフの線が平らになったことから、外出禁止令が緩和されつつあります。

カリフォルニア州は「今日から自由に行動していいです」ということではありません。南部や中西部ではそういう方策の州もありますが、カリフォルニアは感染状況をチェックしながら、段階的に規則の緩和をしています。

日本のコロナ状況は落ち着いたのでしょうか?

毎日が日曜日のような暮らしが続いて、今日は何日、何曜日か定かでなくなってきました(苦笑)

体力と脳の力?が急激に落ちていくのを実感してます。

運動はなるべくするようにしていますが、一人ですると妥協してしまうのです。コロナの前はジムでパーソナルトレーナーをお願いして、週2回30分ですが、無駄なくきっちりと運動していたのですが、一人ですると体力が落ちているので結構きつくて、「この辺でいいわ」とつい妥協してしまいます(涙)

脳への刺激も少なくなっているので、名前とか以前にもまして、すぐに思い出せなくなってきてて、がっくり。

先が見えないと過去ばかり振り返るようになるんですね。全く新しい現象です。今まで思い出しもしなかった些細なことが、ぱっとよみがえってくるので驚いています。

我が家の周辺は、ブドウ畑があってソノマ山が見えて、とてもきれいな地区なので、車でやってきて散歩してる人が結構います。

時々、私も散歩するのですが、ただ歩くのは苦手なので音楽を聴きながら歩くことにしてます。ある日、モダン派のバイオリンの曲を聴きながら歩いていたら、突然、20年も前のことがよみがえってきました。

友達の圭子さんがソノマの町のクラシックミュージッククラブの会計を担当してました。地元の新聞にパガロニコンクールで優勝した若手バイオリニストがクラシックミュージッククラブのゲストとして、ソノマにやってくると書かれていました。そして載っている写真がイケメンだったのです。で、恵子さんに話して一番前の席を確保してもらって張り切って出かけました。登場した演奏者は新聞の写真(17歳くらいだったらしい)と同じ人物とは思えない、(多分35歳くらいかなあと思う)決してハンサムとは言えないバイオリニストだったので、圭子さんと顔を合わせて苦笑。

さらに驚いたのは、パート1はクラシックのバイオリンの曲を演奏して素晴らしかったのですが、パート2に入ったら、会場のライトが消され真っ暗になりました。そこへ青いライトが付いたバイオリンでがーんとメタル演奏が始まったのです。その頃の私はメタル大ファンだったので嬉しい驚きでしたが、会員はお年寄りが大多数なので、みんなショックで、硬い表情でした。演奏者はヨーロッパでメタルバンドを結成して演奏してるとのことでした。

この思い出がぱっとよみがえってきて、歩きながら思わず声を出して笑ってしまいました。

我が家の裏庭に桃、スモモ、柿の木があります。桃の花は春一番に華やかなピンクの花を咲かせるので、いつも感激して眺めていましたが、柿の木は11月にたわわに実ったのを収穫するだけで、花を見たことがありませんでした。

ふと柿の花を見たことがないなあと思ったのです。インターネットで調べたら5月初旬に開花するということを知りました。毎日が日曜日の暮らしで、たっぷりと時間があるので、毎日チェックしました。そして遂に可憐な黄色味を帯びた白い花が葉陰にひっそりと咲いているのに出会いました。それに柿の木の隣に植えてあるオリーブの木も、かわいい白い花が咲いているのを発見?しました。

夫が野菜栽培をしたらいいんじゃないのと大きなバスタブのような家庭菜園の容器?を用意してくれました。馬が水を飲むのに使うものらしいです。友人たちはこのバスタブのような容器で野菜の栽培を楽しんでいます。地面を耕して畑を作って栽培するには、土が粘土質で水はけが悪いのと、土を柔らかにしたら、これ幸いとばかりにモグラがあちこちからやってきて野菜の根を食べたり破壊したりしてしまうからです。

初めての試みなので、ピーマン、なすび、トマト、シシトウ、きゅーりを1本ずつ、もう一つの小型のほうにはハーブ(三つ葉も)を植えてみました。今は虫食いが多くてどうしたものか頭を痛めています。

5月24日の発表ではアメリカのコロナウイルス感染者は1,6157,441人、死者が98,034人と世界一です。25日の今日は100人がさらに死亡しています。最悪の世界一です。トランプ政権の対応が後で後でで、死ななくてもいい人たちが、今も、たくさん亡くなっています。

失業者が大勢出て、フードバンクに食料を受け取る長い列に心が痛みます。

ウイルスによる危機状況に陥っているときに、政府の対処能力がいかに大切であるかを強く感じます。対処方針をしっかりと示すことがないトランプ政権に啞然としています。なるようになるという無策で、死亡者が出るのは仕方がない、それより経済復活のほうが大事だから外出禁止令は無視してビジネスを再開するべきだと公然と主張しています。

幸いにもカリフォルニア州の知事は素晴らしい指導力を発揮して大人口の州にもかかわらず、死者の数を予測よりずっと少なく止めています。

今まで無関心だった配送の人、野菜を摘んでくれる人、毎日、感染の危険を覚悟で配達(郵便配達も含めて)をしてくれる人、大事なビジネスの一つとしてオープンしているスーパーで、感染してるかもしれないお客さんにも応対してくれている人たち、いうまでもなく医療関係でいつ感染するかもしれない恐怖を乗り越えて看護治療にあたってくれている医療関係の人たち(万が一に備えて遺書を書いてあるというサンフランシスコの医師の記事を読みました)、病院を掃除する人たち、様々な生活の必需品を運ぶトラックの運転手たち等々のおかげで、外出禁止下の暮らしを続けらることができています。こういった人たちが動けなくなったら、食料も生活必需品も一般庶民の手に入らなくなります。

今まで当たり前のように行ってたお店やレストランの業界が成り立っているのは、表には見えない作業も含めて、低賃金で様々な作業をしてくれている人たちのおかげなのだということも改めて感じています。

こういった人たちに光を当てる時代になるべきだとつくづく思います。

アメリカの裕福者と貧困層の格差は想像を超えるものです。11月の選挙で、低賃金で働いている人たちが少しでも楽に暮らせる社会になる政策を提示する大統領が選ばれることを祈るばかりです。

肉が手に入らなくなると、絶対にパニックを起こすだろうアメリカ人たちのために肉類生産工場で働いている人たちの感染率が多くなって話題になっています。

重い腰をようやくあげて、工場を閉鎖して消毒して働く人たちを保護するプラスチックの壁を設置したりして再開しようとしています。ひどい州は感染危険率が高い作業状態のまま、それでも働くことを命じて、感染したくないからと休暇を取る従業員には失業保険は出さないと命令した知事がいます。トランプは肉類不足になるのは避けなければならないから、すぐに工場での作業を開始することと命令を出す始末。働いている人の命より肉類を市場に届けるほうが大事だという経済優先です。

経済と国民の健康とのバランスをとるのは難しいことですが、感染予防を徹底しながらビジネスを再開するべきだと思うのです。

いまだに感染者と死者が増えているのに、ビジネスを優先して、すべてオープンにした州があります。オープンすればコロナ以前のビジネスに戻るという保証はありません。現に、感染を恐れる住民たちは慎重で、町やレストランに繰り出している人の数は少ないという報告があります。

でも、今日は戦没者追悼記念日で連休です。中西部や南部の州の海岸やビーチタウンにマスクなしで大勢の人がやってきている映像を見て、ぞっとしてます。カリフォルニアは多少のマスクなしの人がいますが、多数の人がマスクをしています。州による認識の差を感じます。数週間後にコロナ感染者が急増しないことを祈るばかりです。

数日前にコロナウイルスにかかっているかどうかの検査を受けてきました。ソノマカウンティの住民なら医師の指示がなくても誰でも受けることができるようになったためです。統計の助けになればと思って行ってきました。48時間後に結果がメールで知らされてきました。ネガティブでした。ネガティヴだと誰かを感染させることがないという安心感はありますが、誰かからもらうかもしれないという危険性は消えません。

間もなくソノマとナパはレストランはオープンしてもよいという許可が出ますす。ソノマはテイクアウトに加えてテラスとか外にテーブルを置けるレストランだけですが、ナパは室内もオーケーが出てます。でもテーブル数は外でも室内でも半分に減らして、テーブルとテーブルの間隔を2メートルとること、サービスやシェフたちはマスクをすること、お客さんが変わるたびに消毒すること、メニューは使い捨てのものにすることなど、いろいろ規則があるようです。

レストランでの食事の場面が前とはすっかり変わってしまいます。

ワクチンができるまでは、日本のように狭い居酒屋でワイワイといった楽しみ方はできないということですね。

当分は海外にも気楽に行けないし、焦らず毎日が日曜日を繰り返そうと思っています。

ビーチの写真はCNNのを使わさせていただきました。

コロナウイルス惨禍の誕生日
コロナウイルス外出禁止